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個人事業主として開業したサイル生に聞く「起業した理由と展望」 / 綾井さん・松村さんインタビュー

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サイル学院高等部の生徒である綾井遠見さん(高2にあがるタイミングで転入学・17歳)、松村凜さん(中学から新入学・16歳)が個人事業主として開業届を提出しました。

 入学広報 川人

本記事では、起業した理由や展望、開業届を出すまでの苦労などを、入学広報担当の川人(かわひと)が聞いていきます!

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なぜ個人事業主として開業したのか教えてください

 入学広報 川人

まずは、個人事業主として開業した理由について教えてください。

綾井遠見さん 綾井さん

もともとコスメの会社を立ち上げたくて、税金などの申告に必要だと思ったので開業届を提出しました。将来的には法人化を目指していますが、まだお金も動いておらず、法人税がかかることは避けたかったので「まずは個人事業主として開業しよう」と。

松村凛さん 松村さん

私は自分の事業を持ちたいとずっと思っていたのですが、なかなか行動に繋がっていませんでした。

サイルでは綾井さんをはじめとして、開業・起業などについては先駆者もたくさんいるので「最初の一歩として、自分に喝を入れる意味でも開業届を出そう」と思い、開業しました。

今後やりたい事業について教えてください

川人 お二人とも個人事業主になったということで、今後どんな事業をしていきたいのか教えていただけますか。

松村さん まだ事業の中身は具体的に決まっていないのですが、サイルでの学びを事業という形でアウトプットしたいと思っています。また、綾井さんやサイルの先生をはじめとして、ビジネスに詳しい人が周りにたくさんいるので、自分も出してみようと思ったんです。

開業届を出して1ヶ月ほど経ち、自分の中に変化がありました。例えば、これまでも環境問題には興味がありましたが、何かを学んだときに「へー、そうなんだ」ではなく「自分には何ができるんだろう」と考えるようになったんです。

今はどんな事業をやるか絞りきれていませんが、期限を決めて行動に移したいと思っています。

綾井さん 私は「高校生の高校生による高校生のためのコスメ」というのをモットーにして、環境に配慮した持続可能なコスメを作りたいと思っています。

川人 以前、綾井さんと松村さんたちのチームが、その事業構想でビジネスコンテストでベスト100に選ばれていましたよね。いつ頃から、その起業アイデアを考え始めたんですか?大まかな流れを教えてください。

応募数5000組のビジネスコンテストで上位2%に選ばれたサイル生に聞く「私たちが入賞できた理由」

綾井さん 中学生の頃から「何かをクリエイトしたい」という気持ちはずっとありました。そんな頃に学校へ環境活動家の方が来て「あと7年間で地球の平均気温の上昇を止めないと、もう後戻りできない」という話を聞いたんです。その言葉を聞いて「自分が22歳になった先の未来は、もう保証されていないんだ」と。そこから環境保護や持続可能なビジネスについて関心が強まっていきました。

しかし高校生になり、進路や留学などで忙しくなり、ビジネスについて考える時間が減ってしまいました。そこで少し立ち止まって自分が一番やりたいのは何かを考えた時に、「やはりビジネスだ」と。そこで、ビジネスの勉強ができる学校か、ビジネスの勉強時間を取れる学校に入学することを決意したんです。

もともと私は地元にある県立の中高一貫校に在籍していましたが、高2にあがるタイミングの2022年4月にサイルへ転入しました。そして2か月後、6月に開業届を出しました。

個人事業主として開業届を出すのは大変でしたか?

川人 開業届を出すのに苦労したことはありますか?

綾井さん 実際に開業届を出すまでは「書類の量が多そうだな」とか「税理士とかつけないといけないのかな」という印象を持っていました。そもそも税務署の場所すら知らなかったし、なんなら「税務署は税金関係で悪いことをした人がいくところ」みたいなイメージを持っていたんです(笑)。

ただ、実際に税務署に行ったら色々と相談にも乗ってもらえましたし、書類1枚で終わったのであっけなかったです。

松村さん 私も、これまで公的な申請なんて無縁だったし、「開業届を出すのに税務署に行くなんて…」と腰が重かったです。でも、松本先生に書き方を教えてもらったおかげで、心の負担はそこまでなく提出できました。

事業の展望について教えてください

川人 ご自身が考える事業について、今後の展望をお聞きしたいです。

松村さん 「これがやりたい」と心から思えたアイデアを事業として形にしたいと思っています。今関心があるのは、移動販売やカフェ、廃棄資源の活用、コンポストや環境問題などです。移動販売は「料理や自然が好き」「サイルを発信できる場所を作りたい」など自分の今の思いを詰め込んだ結果、アイデアが出てきました。自分の世界観を表現できるような場所にできたら、と考えています。

私の好きな言葉に、中村哲さんの「一隅を照らす」というものがあります。開業届の事業内容にも「社会問題を解決する事業」と書きましたが、私も一隅を照らせるような人になりたいと思っています。

綾井さん コスメ事業については、来年度中には販売の目処を立てたいです。今はコスメを製造する設備や技術が自分にはないので、委託製造先を探している段階です。

さらに将来の展望は法人化してファッション事業なども手広くやっていきたいと考えています。あと、成長企業は大体やっているというイメージがあるので、買収ができるような会社にしたいと。そこから先はすごくアバウトですが、ハリウッド映画のスポンサーになったり、自分の商品を登場させたりしたいです!

進路を迷っている人に伝えたいこと

綾井遠見さん 綾井さん

あなたの熱意や想い、疑問などの感情を大切にしてください。未来は誰にも分からないですし、やってみないとわかりません。もし「社会をこう変えていきたい」とか「何かを変えたい」と思っているのであれば、それを信じて行動してみてください。

松村凛さん 松村さん

私はサイルに入学して、自分のことをもっと好きになれました。自分の感情に素直になれたこと、挑戦できたこと、そして自分と向き合い、自分を大切にする体験が得られたからです。自分を好きでいられることが、挑戦するための一番の原動力だと思います。自分の感情を一番大切にしてあげてください。

(デザイン:山本 香織)

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この記事を書いた人

サイル学院 入学広報担当
川人 奈津子/Kawahito Natsuko
サイル学院 入学広報担当

入学前の生徒や保護者の相談にのったり、サイルのことを伝えたりしている。小学4年生の息子を育てる一児の母。リモートワークメインの仕事に切り替えたことをきっかけに、自宅の心地よい空間づくりを求めて、色々な方の素敵な生活を眺める日々。藤井風が好き。